2015年5月20日
http://gigazine.net/news/20150510-why-no-generic-insulin/
(Gigazine 2015年5月10日付記事より)
インスリンは、主に血糖値を低下させるためのお薬でして、
多くの糖尿病の患者さんが利用しており、
2011年の売上高は1兆6,700億円と巨額です。
インスリンを製図販売する製薬メーカーは、概ね、
イーライリリー、サノフィ、ノボノルディスクの3社に絞られます。
インスリンには、実はジェネリックは存在し得ません。
なぜなら、インシュリンは菌体などに産生させて得られる
バイオ医薬品ですので、存在し得るのは「バイオシミラー」となります。
バイオシミラーは文字通り、「シミラー」すなわち「類似品」ですので、
低分子化合物のジェネリックのように、同じ物を作ることが出来ません。
一方、上記3社は新たなインスリンの開発をし続けていますので
(「特許の更新」ではなく、あくまでも「新たな特許の取得」になります)、
他社によるバイオシミラーの開発は、「割が合わない」のです。
とはいえ、ファイザーがバイオシミラーの開発に着手している
という噂もあり、薬価が下がることで、
少しでも糖尿病患者の皆さまのご負担が軽減されればと思います。