インスリンのジェネリック薬はなぜ存在しないのか?

http://gigazine.net/news/20150510-why-no-generic-insulin/
(Gigazine 2015年5月10日付記事より)

 

インスリンは、主に血糖値を低下させるためのお薬でして、

多くの糖尿病の患者さんが利用しており、

2011年の売上高は1兆6,700億円と巨額です。

 

インスリンを製図販売する製薬メーカーは、概ね、

イーライリリー、サノフィ、ノボノルディスクの3社に絞られます。

 

インスリンには、実はジェネリックは存在し得ません

なぜなら、インシュリンは菌体などに産生させて得られる

バイオ医薬品ですので、存在し得るのは「バイオシミラー」となります。

 

バイオシミラーは文字通り、「シミラー」すなわち「類似品」ですので、

低分子化合物のジェネリックのように、同じ物を作ることが出来ません

 

一方、上記3社は新たなインスリンの開発をし続けていますので

(「特許の更新」ではなく、あくまでも「新たな特許の取得」になります)、

他社によるバイオシミラーの開発は、「割が合わない」のです。

 

とはいえ、ファイザーがバイオシミラーの開発に着手している

という噂もあり、薬価が下がることで、

少しでも糖尿病患者の皆さまのご負担が軽減されればと思います。