「中国がパクった」立証は困難 日鉄とトヨタに願う急速冷却的和解

 

https://motor-fan.jp/mf/article/20217/
(Motor-Fan.jp 2021年10月24日付記事より)

 

日本製鉄(旧新日鉄住金)が、無方向性電磁鋼板の特許を侵害したとして、宝武鋼鉄集団(中国)とトヨタ自動車を提訴しています。

 

元々、日本製鉄は、宝武鋼鉄集団やポスコ(旧浦項製鉄、韓国)へ技術供与を行なってきました。その結果、宝武鋼鉄集団(中国)は、粗鋼生産量において世界第1位となり、日本製鉄は世界第3位と抜かれているわけです。

 

また、ポスコについては、日鉄が電磁鋼板に関する営業秘密を盗まれたとして、元社員とポスコを訴えて、300億円で和解しています。

 

一方で、日本製鉄と宝武鋼鉄集団は、粗鋼生産量において世界第2位のアスセロール・ミッタルと、宝鋼新日鉄汽車鋼板という合弁会社を中国に設立しています。

 

ご存知の通り、入手可能なあらゆる技術情報をデータベース化して国内で共有することにより、自国の技術として導入しています。国家を挙げて公然とです。トランプ全米国大統領が中国に対し、知的財産を盗んでいると激しく非難したのは、このような事情からです。

 

以上を踏まえますと、「鉄」という必需品特有の需要事情が関係しているのでしょうが、とはいえ、残念ながら、新日鉄時代の過去の大盤振る舞いが「アダ」となっている感が否めません。

 

日本人の性善説的な性格は、素晴らしいと思いますし、大切にしていければなと思いますが、一方で、特に隣国に対しては、そろそろ過去の経験において学習しなければならない時期にも来ているのではないかと思います。

 

きらめき国際特許事務所

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